友人がみな自分より優れて見える日には、花を買ってきて妻と親しむ。
友がみな われよりえらく 見ゆる日よ 花を買いきて 妻としたしむ
出典:石川啄木「一握の砂」
26歳で夭折した詩人石川啄木の歌だ。比較から来る劣等感・嫉妬・自己否定という普遍的な体験を正直に詠んだ。そしてその解決策として、競争ではなく「花を買って妻と親しむ」という日常の温かさへの回帰を選ぶ。他者との比較で苦しい時、競争から降りて身近な幸福に目を向けることへの素朴だが深い知恵だ。
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