秋は夕暮れがよい。夕日が差して山の稜線がとても近くなったころ、鳥が寝床へ帰ろうと三羽四羽と急ぐ様子さえも、しみじみと美しい。
秋は夕暮れ。夕日の差して山の端いと近うなりたるに、烏の寝どころへ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。
出典:清少納言「枕草子」
「枕草子」の「秋は夕暮れ」の場面だ。山の端に沈む夕日、帰っていく鳥——この何気ない光景に「あはれ」を見出した清少納言の感性が輝く。「あはれ」とは心に染み入る美しさと切なさが混ざった感情だ。急ぎ帰る鳥にさえ感動できる眼を持つこと——千年前の感性が今日のあなたに届く。秋の夕暮れ、空を見上げたか。
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春はあけぼの。しだいに白くなっていく山際が少し明るくなって、紫がかった雲が細くたなびいているのが良い。
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春はあけぼのがよい。しだいに白んでいく山の稜線、少し明るくなって、紫がかった雲が細くたなびいている。
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