春はあけぼの。しだいに白くなっていく山際が少し明るくなって、紫がかった雲が細くたなびいているのが良い。
春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、すこしあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。
出典:枕草子
清少納言は「枕草子」でこの有名な書き出しを綴った。春の夜明けの光の変化を精緻に観察した言葉だ。「をかし」という美的感覚は見逃してしまいそうな日常の瞬間に美を発見する能力だ。1000年後の現代でも、夜明けの空を見上げたとき同じ美しさがある。日常の何気ない瞬間に美を見出す感受性が豊かな人生を作る。清少納言は生活芸術の達人だった。考え方が人生を作る。この言葉が示す視点を日常に取り入れることで、現実の見え方が変わり始める。
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清少納言の他の名言
心がときめくもの。子雀を犬君が逃がしてしまったこと。
春はあけぼのがよい。しだいに白んでいく山の稜線、少し明るくなって、紫がかった雲が細くたなびいている。
めったにないもの。舅に褒められる婿。また、姑に愛される嫁。
冬は早朝がよい。雪が降った朝はもちろん、霜が真っ白な朝も、そうでなくてもとても寒い朝に、急いで火を起こして炭を運ぶのも、いかにも冬らしい。
秋は夕暮れがよい。夕日が差して山の稜線がとても近くなったころ、鳥が寝床へ帰ろうと三羽四羽と急ぐ様子さえも、しみじみと美しい。
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